その着せ替え人形は恋をする(着せ恋)の五条は幼いころのトラウマがもとでずっと友達がいませんでした。
トラウマの原因の女の子は『のんちゃん』。
のんちゃんは誰で、なぜ「気持ち悪い」と言ったのか。
五条はトラウマを克服したのか。
五条のトラウマについてまとめました。
ネタバレ注意!
五条のトラウマ|着せ恋
五条は小さいころ両親を亡くし、おじいちゃんが経営している「五条人形店」の雛人形を見て雛人形の虜になりました。
雛人形と出会い笑顔を見せられるほど元気になった五条でしたが、近所の女の子に言われた一言が今でも夢に見るほど忘れられずトラウマになっています。
「なんで男の子のくせに女の子の人形が好きなの!気持ち悪い!わっちゃんなんて大嫌い!」
五条には友達がいない|着せ恋
五条は小学生、中学生と自分が雛人形を好きなことで“友達に嫌な思いをさせてしまう”“気持ち悪いと思われる”のではないかと友達を作ることが出来ないでいました。
まりんの男友達に「なんで男なのにメイクが出来るの?」と聞かれた時も、「気持ち悪い」と言われるのではと構える五条でしたが、他の友達たちが「出来る人は男でも出来るし普通だって」と言い、質問した男友達も「確かに!」と特に深い意味があったわけではなく誰も五条の事を「気持ち悪い」という人はいませんでした。
この時五条は、誰もがのんちゃんみたいに自分の事を「気持ち悪いと思っているはずだ」と決めつけて、実際はこれまで「気持ち悪い」と言ったのはのんちゃん1人だけと気づきました。
文化祭でミスコンの衣装を作ることが決まった時も、「服作り頑張ってくれよ!頼んだぞ!」と五条は頼られうれしくなり張り切って衣装づくりに取り掛かります。
ミスコンでは見事優勝することが出来ましたが、クラスの出し物の手伝いは一切できなかったことで打ち上げに参加する資格はないと躊躇する五条でしたが、「主役が来なくてどうすんだよ」とみんなに誘われ喜んで参加しました。
また、まりんに誘われたプリクラでしたが、通りかかった男友達4人に「撮ったことねーならむしろ撮ろうぜ」と誘われ、笑顔で男5人でプリクラを撮りました。
その後、プリクラを一緒に取った男友達とは学校帰りに一緒に帰るかと誘われたり、ラーメンをおごってくれたりと、良い友達が出来ました。
トラウマの女の子“のんちゃん”って誰?|着せ恋
五条は両親が事故で亡くなった後、従姉妹の家にお世話になりました。
その隣の家に住んでいたのがのんちゃんです。
のんちゃんが「気持ち悪い」と言った理由|着せ恋
のんちゃんは夜トイレに起きた際、両親が会話している内容を偶然聞いてしまいます。
「事故で家族が急にいなくなるなんて大人でもすぐ乗り越えられないのに子供なら尚更…」
のんちゃんは布団に包まって出てこない五条のそばで毎日本を読みました。
五条は布団から出てくることはありませんでしたが、叔母さんから「のんちゃんが本を読んでくれてきっとうれしいと思うよ」と言われ、自分が五条を元気にしていることが嬉しく思いました。
ある日、五条の気がまぎれるようにとおじいちゃんが雛人形を見せに連れ出し、五条は雛人形に感動し笑顔を見せ、前を向くことが出来るようになりました。
のんちゃんは自分が五条のために何かしてあげられていると思っていたのに、何の役にも立っていなかったんだと雛人形に嫉妬しました。
雛人形を好きになりおじいちゃんの家で暮らすことを決めた五条の荷物を届けに行くおばさんと一緒に、五条の顔を見にのんちゃん親子もついてやってきました。
好きなテレビ番組を一緒に見ようと誘うのんちゃんでしたが、雛人形を見たいとその場を動かない五条。
そしてのんちゃんは感情のままに勢いで「気持ち悪い」と言ってしまったのです。
五条はトラウマを克服した?|着せ恋
のんちゃんは五条に「気持ち悪い」と言った次の週引っ越していったためこれまで会うことはありませんでした。
しかし、五条が高1の年が明けたころのんちゃんがこの町に戻ってきました。
五条は幼いころの記憶が今でも鮮明に残っており、のんちゃんが戻ってきたことに戸惑います。
町を歩いていると手芸用品店でコスプレの衣装製作のアドバイスをくれる宇佐見さんにばったり会い、元気のない五条の様子に気づき事情を聴いてくれました。
宇佐見さんは昔進みたかった被服の道を父親に反対され諦めた過去を持っていました。
しかし現在は奥さんの後押しもあり、手芸用品店で働き充実な日々を過ごしているそう。
そんな宇佐見さんの後悔は、被服の道に進めなかったことではなく、父親に自分の気持ちを伝えなかったことだと言いました。
五条は昔まりんにも同じようなことを言われたことを思い出しました。
宇佐見さんと話し帰ると家の前にのんちゃんがいました。
五条は“自分の気持ち”をのんちゃんに伝えます。
「憶えてないかもだけど、俺、雛人形が好きなんだ。変わらないから。これからもずっと。できるだけ関わらないようにするから…。話しかけられるのも嫌だよね…ごめん…」
のんちゃんはのんちゃんで今まで五条に言ったことをずっと後悔していました。
謝りたいのに謝ったら許さないといけないと追い詰めてしまうんじゃないか…。
逆に許さなかったら許さなかったことに罪悪感を抱かせてしまうのではないか…。
謝って自分が楽になりたいだけなんじゃないか…。
このままずっと後悔していたほうがいいのではないか…。
のんちゃんが五条の家の前にいた理由は謝りに来たからでしたが、どうしていいのか悩んでいたところに五条が帰ってきたのです。
2人は自分の気持ちを話し最後にのんちゃんは謝りました。
「ごめんね、わっちゃん。本当にごめん」
五条はのんちゃんと同じ立場だったら同じことをしたかもしれないと、のんちゃんの謝罪を受け入れました。
まとめ
五条のトラウマの女の子は『のんちゃん』。
のんちゃんが五条に「気持ち悪い」と言った理由は、両親を亡くし落ちこんでいる五条を元気づけているのは自分だと思っていたことが勘違いで、雛人形が五条の笑顔を取り戻したから。
五条は「気持ち悪い」と言われたこと、のんちゃんは「気持ち悪い」と言ったことを心の傷としてずっと持っていた。
再会し自分の気持ちを話し合い、のんちゃんからの謝罪を五条は受け入れた。
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